
紹介
46坪足らずの廟に、600体を超える神像がどうやって収まるのか——台北・大稲埕(だいとうてい)の迪化街(てきかがい)にある霞海城隍廟(かかいじょうこうびょう)がまさにそれです。神像密度が台湾一でありながら、香火は驚くほど盛んな小廟です。主祀は地域を守護する城隍爺(じょうこうや)ですが、若者を行列させるのはここの「月下老人(げっかろうじん)」。月老は毎年6000組を超えるカップルを結ぶと言われ、この小廟を公認の「台湾で最も霊験あらたかな縁結びの聖地」にしています。参拝を終えたら急いで帰らず、廟が煮出す「平安茶」——紅棗(なつめ)、枸杞(クコ)に喜び飴を加えた甘いお茶——を一杯いただくのをお忘れなく。甘く円満な良縁の縁起担ぎです。
歴史
清の咸豊6年(1856年)、大稲埕の同安人たちが資金を集めてこの城隍廟を建てたのは、地域の安寧を守るためでした。ちょうど大稲埕が茶葉貿易で飛躍する時代であり、城隍廟も自然と同安商人の精神的な中心となります。日本統治時代には一度取り壊しの危機に瀕しましたが、地元の紳士たちが力を尽くして守り抜きました。本当の転機は1970年代——廟側が月下老人信仰を広め始めると、縁を求める信者が次々と押し寄せ、50坪足らずのこの小廟は一躍、台湾で最も人気の月老廟の一つとなりました。毎年旧暦5月13日の「台北迎城隍」は、「五月十三は人が人を見る」と俗に言われるほどの人出で、百年来ずっと台北三大廟会の一つに数えられています。