
祀られている神様
紹介
「カップルで指南宮に行くと別れる」——最も広く流布するこの都市伝説の主が、台北市文山区・木柵(もくさく)の指南山麓に立つ「仙公廟(せんこうびょう)」、指南宮(しなんぐう)です。「天下第一の霊山」と称される台湾著名の道教聖地であり、儒・道・仏の三教合一という珍しい廟でもあります。山に沿って建てられ宏偉壮観、殿前に立てば台北盆地を一望できます。宮内は呂洞賓(りょどうひん、呂祖)を祀る純陽宝殿、玉皇大帝の凌霄宝殿、そして大雄宝殿、大成殿まで、仙・仏・聖賢を同じ山上に迎えています。あの別れの伝説も、今では信者たちによって「悪縁を断ち、正縁を求める」霊験の場へと読み替えられ——感情を整理して出直したい人こそ、わざわざ山に登って参拝しに来るのです。
歴史
清の光緒8年(1882年)、淡水知県の徐慶璋が指南宮の造営を発起し、当初は呂洞賓(呂祖)を祀るだけの小廟でした。以後、代を重ねて拡張され——日本統治時代の大正年間に凌霄宝殿を増築、戦後には大成殿(儒)と大雄宝殿(仏)を加え、少しずつ今日の儒釈道三教合一の宏偉な格局へと育っていきました。山に沿って高台に立ち、登山道には千段余りの石段と古木が連なることから、「天下第一霊山」の名を得ました。民間に伝わる「呂洞賓は感情に厳しく、カップルで訪れると引き裂かれる」という説は根も葉もない話ですが、めぐりめぐって指南宮の最もよく知られた逸話となりました。