
祀られている神様
紹介
毎年旧暦3月、一頂の媽祖(まそ)鑾轎(らんきょう)が数十万の人々を率いて徒歩で旅立ち、九日八晩、台中・彰化・雲林・嘉義の四県市三百キロ余りを跨ぐ——これが大甲鎮瀾宮(だいこうちんらんぐう)の「大甲媽祖遶境進香(にょうきょうしんこう)」で、ディスカバリーチャンネルに世界三大宗教盛事の一つと挙げられました。台中市大甲区にある鎮瀾宮は媽祖(天上聖母)を主祀する、全台湾で最も名高い媽祖廟であり、台湾媽祖信仰の重鎮です。金碧輝煌の殿堂の地下室には、さらに重さ276キロの純金製「黄金媽祖」が祀られ、鎮廟の宝となっています。台湾人の媽祖への、狂おしいほどの虔誠を感じたいなら、ここがその出発点です。
歴史
物語は、海を渡って来た一体の神像から始まります。清の雍正8年(1730年)と伝えられ、福建湄洲の移民・林永興が媽祖の神像を奉じて台湾へ渡り、大甲に落ち着きました。これが鎮瀾宮の始まりです。以後二百年余り、廟宇は幾度もの拡張と再建を経て、民国69年の大改築で今日の宏偉な殿堂の規模が定まりました。大甲媽祖の名を全台湾に轟かせたのは、年ごとに絶えることのない遶境進香——鑾轎の行く先々では人が街に溢れ、信者は轎の下をくぐり、轎に手を添え、ただ媽祖のわずかな加護を求めます。今やこの遶境は宗教行事の域を超え、台湾社会全体の情感を結び集め、台湾民間信仰の最も鮮やかな象徴となっています。