詳細紹介
火のついた線香を一炷(いっちゅう)手にして、さて、まず誰を拝めばいいのでしょう。線香は口で吹き消してよいのでしょうか。香炉の前に立つと、実は多くの人が半分もわかっていません。一炷の清らかな香は、信者と神仏をつなぐ一本の線——簡単そうに見えるこの所作の裏には、ひととおりの作法が隠れています。
手順一:手を浄め、香を取る
廟に入る前に手を洗って身を浄めるのが、神仏への敬意です。香を取るときは、ふつう一炷か三炷を持ちます(廟によって決まりが異なり、近年は環境に配慮して「一炷の心香」を勧める廟も少なくありません)。蝋燭の火で点じたとき、もし炎が立ったら、決して口で吹いてはいけません——これは最も基本の禁忌です。軽く振るか、手であおいで消し、あの立ちのぼる青い煙だけを残します。
手順二:天公を拝む
どの廟に入っても、まず拝むのはたいてい殿内の主神ではなく、「天公(てんこう/玉皇大帝)」です。廟の外に向かって(あるいは天公炉の方角に向かって)、両手で香を頭上、眉間ほどの高さに掲げ、心の中で自分の氏名、旧暦の生年月日、住所、そして今日お参りに来た目的と願いを念じます。できるだけはっきりと申し述べ、誰が何を求めているのかを神仏に知っていただきます。申し終えたら、三拝の礼(三度のお辞儀)を行います。
手順三:主神を拝む
続いて向き直り、正殿の主神に対して、同じく両手で香を頭上に掲げ、もう一度氏名と願いを念じ、三拝の礼を行います。特に伝えたいことがあれば、心の中で丁寧に語りかけましょう——「心誠なれば即ち霊あり(心誠則霊)」は、台湾の民間信仰で最も核心となる一句です。
手順四:香を立てる
拝み終えたら、香を香炉に立てます。伝統では左手で立てる習わしです(民間では左手を「浄手」と考えます)。香はまっすぐに立て、傾けたり倒したりしないこと。香炉がいくつもある廟では、「外から内へ、中央から脇へ」の順に一つずつ立てます。香炉に蓋があったり、立てる位置が決められていたりする廟もあるので、廟の指示に従いましょう。
手順五:配祀の神仏を順に拝む
主神を拝んだら、すぐに立ち去らず、左右の配殿や後殿の配祀の神仏も順に拝みます。順序は「まず龍辺(神仏に向かって左手側)、次に虎辺(右手側)」。主神だけ拝んで他の神仏をないがしろにするのは、敬意が足りないと見なされます。
注意事項
● 両手で香を持つとき、香の先は常に上に向け、下に向けてはいけません。
● お参りの間は静粛を保ち、ふざけたり騒いだりしないこと。
● 今では多くの廟が「合掌」を香に代えて勧めています。たとえば行天宮は2014年から焼香を完全に禁じ、合掌して心の中で祈るお参りに改めましたが、それでも信者は「心誠なれば即ち霊あり」と受け止めています。
● 初めて訪れる廟では、まず門口の掲示板でお参りの心得を見たり、廟のボランティアに尋ねたりするとよいでしょう。
